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Case Highlights
2025.08.06

システム刷新のために行ったPRePの現状業務分析で、課題が可視化された

新明和工業株式会社様
新明和工業株式会社様の原点である航空機事業部門は、高い技術と品質が評価され、世界の民間航空機メーカーへコンポーネント製品を輸出されています。その主力の甲南工場で、生産管理システムを刷新するための現状の業務分析にPRePモデルを採用いただきました。
インタビューにお答えくださった濱田さん(中央右)、玉井さん(中央左)と航空機事業部の皆さん
PRePモデル導入前の課題
  • 手段の話に陥りがちであったり、記述の粒度にばらつきが出てしまったりする
  • 対象の業務数が多く、システム刷新のスケジュールに間に合わない
PRePモデル導入の効果
  • 当初予定していた業務数より増えたが、スケジュール内に分析が完了
  • システムのRFPを作成するにあたって、やるべきことが可視化された

事業戦略本部デジタル変革推進室長兼技術本部生産技術部長の濱田通秀さんと事業戦略本部デジタル変革推進室の玉井至さんにお話を伺いました。

As-is分析にPRePモデルを採用された背景は?

濱田さん:昨年度から生産管理の業務分析をはじめましたが、どうも人によって生産管理のやり方の中身が違うということがわかってきました。ここはきちっと整理すべきだなと、業務フローを描き始めたのですが、普通に描くとどれだけ時間がかかるかわからないくらいややこしそうだったので…そこで、以前お話を聞いていたPRePモデルを思い出しました。
玉井さん:一般的なフローチャートやBPMNなども検討しましたが、それらのタスク視点の手法では、できる・できないというやり方の話に陥ってしまいがちでした。一方で、エンティティー(成果物)同士の関係性を明らかにしていくというPRePモデルの手法であれば、そういう議論にはならないのではないかという期待がありました。
濱田さん:社内でインタビューしながら進めると、人によって粒度が違うという問題もありました。人によっては、「機械を立ち上げて」とかいう細かいやり方を説明してしまう。成果物視点であれば、何を利用して何をしているかということだけにシンプル化されるだろうと思いました。担当者がどういうノウハウでやっているかというのは一旦置いておいて、何から何を作っているかというフローが、一番DXを進めるにあたっては重要ではないかと思いました。

今回のご依頼では、新しいシステムのPoCに合わせるため、短期間で生産〜資材管理の業務分析をする必要がありました。そこで、毎週定期的なワークショップ(WS)に該当業務のキーパーソンに集まっていただき、弊社がファシリテーションを行いながら、その場でPRePモデルをツールに落とし込むというセッションに繰り返しました。

WSのご感想をお聞かせください。

玉井さん:やはり外部の方に進行に入っていただいたと言うことが大きなポイントでした。社内でヒアリングすると、共通化された暗黙知的な部分がベースになって議論されてしまう。外からの目で見てもらえると、課題の特定を誤るというリスクを軽減できると思います。また、対象業務のスコープは広かったのですが、毎週1回定期的にWSをしていただいて、予定通り完了したという、スピーディーさは大きなポイントでした。

それぞれの業務のキーパーソンとしてWSに参加された方からは何かコメントはありましたか?

玉井さん:実際の業務担当者は、モデリングされた結果を見て、確かにこうなるよね、というのはある一方、その業務を担当外の人からすると、そんなことをしているのか、と見えた部分もかなりあったのではないかと思います。エクセルが多いとか人に依存している部分が多いということも見えて来たので、参加者から、ちゃんとしていかないといけないよね、というコメントはもらいました。PRePについては、参加者の慣れもあるので、最初は洩れもあったと思うのですが、回数を重ねることで、業務プロセスの完成度は高まったのかなと思います。参加者の理解度さえ追いつけば、かなり有効に使える手法だと思いました。

PRePワークショップの様子

PRePモデルを使ってみたご感想をお聞かせください。

玉井さん:何を参照して仕事を進めているかという、その業務に対しての解像度が高まった印象があります。新しい社員が入って来たときに、このような業務プロセス図があれば、理解度が早まって即業務に対応できるのではないかと思いました。
また、分析の最後に行った、成果物とシステムとのマッピングでは、どの成果物がどのシステムに紐づいているのかというところまで見えてきたので、システム刷新の際に良い判断材料になるのではないかと思いました。
濱田さん:一番良いのは、HOWというか人の動作に惑わされず、シンプルなプロセスが描けるという点ですね。人の動作が入ってくると、プロセス図の中の言葉が曖昧になってしまう。そこをどう描くかと悩んでいましたが、PRePはどちらかというと、そこを削ぎ落としている感じですね。アウトプットに集中するというのが、僕には最初からわかりやすかった。
玉井さん:今回WSをしたことで、PRePの理解を深めるという意味での手応えもありましたし、対象の業務において、かなり属人化しているという課題も改めて見えてきました。

最終的なプロセス図についての評価を教えてください。

玉井さん:期待通りです。
濱田さん:システム刷新をする前に、どこが自動化できるのか、システム化できるのかという当たりをつけないとダメかなと。その際、システムのマッピングをしたのが、かなり役に立つと思っています。ほとんどエクセルだったので。(笑)
問題があるとすれば、これをRFPで使うときに、PRePモデルをシステム屋さんがわかっていないので、そこをどう説明するかと言うところです。基本的なエッセンスは、システム屋さんに伝えようと思っていますが、手法自体をもっと広めていただきたい。(笑)

頑張って広めます!(笑)

今後もPRePを使いたいなというご希望はありますか。

濱田さん:今回の対象は生産管理と資材だったので、営業・技術を含めて本当は全フローをやりたいと思っています。今後機会があれば、他にも広げていくところはあるかなと思っています。
玉井さん:今PRePをやっていない人のところにどうやって広めるかな、という感じですね。


成果物視点というPRePの最大の特徴を的確に理解してくださっていた濱田さんと玉井さん。当初予定していた19業務から、実際にモデリングしたのは28業務と、対象業務数は増えましたが、お陰様でスムーズにミッションを完了することができました。PRePが業務分析の共通言語になれるよう、頑張って広めていきたいと思います。どうもありがとうございました。